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悪趣味映画劇場「ビヨンド」

 今回紹介するのは、イタリア・ホラー映画界の巨匠として知られるルチオ・フルチ監督の1,981年の作品「ビヨンド」であります(ビヨンドとは、Beyond=あの世、来世の意)。

 私・かなぶんは、20年程前の高校時代に本作を一度観ているんですが、ストーリーの難解さについていけなかった記憶がありました。で、最近改めて観直したところ、難解なのではなく、単に説明不足で意味不明なだけだと納得した次第です。あのクエンティン・タランティーノ監督も本作の大ファンだそうで、やっぱ分かってるよなぁ、タラ監督は!

<ストーリー(Wikipediaより引用。一部筆者補足)>
 1927年。ルイジアナ州にある「セブン・ドアーズ・ホテル」に滞在していた画家シュワイクが、突然村人の襲撃を受け、凄惨なリンチの後に処刑された。

 それから54年後。叔父の遺産として、閉鎖されていた「セブン・ドアーズ・ホテル」を相続したライザは、営業再開に向けてホテルの改修工事を進めていた。しかし、奇妙な出来事が相次ぎ、工事は思ったように進まない。

 塗装工が原因不明の転落事故を起こし、水浸しの地下室で腐乱死体が発見され、ライザにホテルを去るように警告する盲目の女・エミリーが現れ…。ライザと彼女に協力するマッケイブ医師は謎を探るが、ホテルに関わった人間は、次々とおぞましい最期を遂げていく。

 実は、このホテルにはこの世と地獄を繋ぐ7つの門があり、54年前に村人に殺された画家シュワイクは、門の番人だったのだ…。

 やがて、地獄の門が開き、死者の群れが次々に蘇り人々を襲い始めた。必死に逃れるライザとマッケイブだが、逃亡の果てにいつの間にかたどり着いたのは、全てが始まったあのホテルの地下…。振り返れば、今来た道はどこにも無く、ただ屍の転がる大地が広がるのみ―。二人は地獄の荒野に呆然と立ち尽くすのだった…。

 物語は「地獄の門の開放」というテーマを軸に展開しますが、ヒロインのライザと彼女に協力するマッケイブ医師は、続発する怪奇現象に終始翻弄されるのみ。

 また、資料やネットの情報では、シュワイクは地獄の門の番人との事なんですが、そもそも彼が地獄の門が開かないよう見張っていたのか、それとも逆に門を開けようとしてたのか、本編を観ただけではハッキリ分からない(ちなみに、前述の「地下室の腐乱死体」も彼です。54年も前に死んでるくせに肉付きがいいし、この後、元気に生き返ります)。

 更に、物語の鍵を握るかと思われたエミリーも、結局正体が明らかにならない(ライザを助けようとしているように見える反面、地獄の門を開こうとする魔性の者達と通じているような描写もある)まま、連れていた犬に喉笛を食いちぎられて死にます。

 このように、万事が説明不足で非常に分かりずらい映画なんですが、そこはストーリーの整合性云々より、ショッキングな映像で観客のド肝を抜く事に血道を上げるフルチ監督。その独特過ぎる演出技法は本作品でも冴え渡りまくり、全編犠牲者のありえねー死に様が続出です!

 冒頭からして、シュワイクが村人から壁に両手首を釘づけされた挙句、煮えたぎったセメントを顔面にぶっかけられる(大体、何でセメントをグツグツ煮込む必要があるんだ)、壁からいきなり手が出てきて顔面鷲づかみ&目ン玉くり抜きのコンボ、高い棚の上に置かれた瓶から大量の硫酸がこぼれてきて(そんな凄ぇ不安定なところに普通置かないでしょ)顔面が溶けてイチゴシェイクになる、タランチュラがわさわさ群がって来て顔面を食い荒らす(犠牲者は何故か無抵抗)等…。

 よくもまあ、こんなメチャクチャ且つ不条理な殺し方が思いつくもんだと、フルチ監督の奔放過ぎる想像力にある意味感心させられますが、何しろ地獄の門が開いて、この世とあの世が繋がっちゃったんだから、どんな理不尽な現象も朝飯前なんでしょう、きっと。

 それに内容が支離滅裂で意味不明な一方で、そこかしこに妙に印象的でカッコいい場面があるんですよ。特に、世界が地獄と化す絶望的なラストシーンは、荘厳なBGMと相まって、何か格調高く芸術的な映画を観ているかのような感覚を覚えますが、当然そんなもんは単なる錯覚なのでした。

 “汝は暗き海に向かい とこしえに さまよわん”

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テーマ : ホラー
ジャンル : 映画

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お邪魔します。初めてコメントします。

私も「ビヨンド」は最高の作品だと思います。
(何回見てもストーリーは理解できませんが)
脈絡と言う物を全く考慮しない奔放なゴアシーンの連続!
タイトルと内容が紛らわしい「地獄の門」と併せて観たい傑作ですね。

Re: タイトルなし

 スギノイチ様

 コメントありがとうございます。スギノイチ様のブログも毎日楽しく読ませていただいています。

 さすがスギノイチ様、洋画の名作(か?)ホラーもしっかりチェック済みとは…。昔は「サンゲリア」の方が好きでしたけど、最近になって、「ビヨンド」の妙なカッコよさ(例のラストとか、そこにかぶさるBGMとか)がクセになっちゃいましてね。内容の理不尽さを差し引いても、あのラストシーンで充分お釣りが来る感じ。

 意味不明と言われがちな本作ですが、個人的には前作「地獄の門」の方がはるかに訳分かんねーです。

 また遊びに来て下さいね~!

僕もホラー好きでは人後に落ちませんぞ!w
というわけでカキコさせて頂きます。

この映画、何度見てもひどい映画ですね(注意・褒め言葉です)。
ストーリーが難解というか、ストーリーなんて、そんなもの最初から無いです(きっぱり)!
ただ単に不可解かつ無残に人が死んでいく場面を繋ぎあわせただけの映画ですよね。
これはフルチが悪いんではなくて、どうも脚本家のほうがおかしかったらしいという話ですが…(ゾンビ映画大マガジンに載ってました)。
でもこの映画、あの不安を煽るような音楽だけは文句なしにいいんですよねえ。

書いていたらなんだかまた見たくなってきたなぁ。
こういう何度も見たいという感覚を覚えるのも、この映画の面白いところでしょうか。

Re: タイトルなし

 BAD様

 コメントありがとうございます。

 フルチと脚本家(ダルダーノ・サケッティ)の話は私も聞いた事があります。ホントはフルチは理路整然とした話を撮りたかったとか何とか…。

 そう言えば、映画「アウトレイジ」で北野武監督は、人の殺し方を先に考えて、それにストーリーを後付けした(Wikipedia情報)らしいですが、似たような作り方だったのかも知れませんな(アウトレイジも沢山人がおっ死んで、とても楽しい映画です。ひったくりで捕まった森永健司も出てるし)。

 それにしても、完全に趣味で書いている「悪趣味映画劇場」シリーズに、こんなにコメントをいただけるとは思いませんでしたi-229元々は、「極道戦国志 不動」の凄まじさを皆々様に知らしめようと思って書き始めたのですが…。

 また遊びに来て下さいね~。小説も楽しみにしています!

まだビデオしかなかった頃、「ビヨンド」「地獄の門」「墓地裏の家」とフルチ作品3本立て続けに観ました。グロい場面以外は全く記憶にありませんけど・・・
「サンゲリア」は、私が中学生だった夏休みに当地のローカル局が何を血迷ったのか、オンエアしたんですね。しかも昼間に。友達の家に遊びに行ってたとき気付き、無理に観せて貰ったんですけど、ご家族には迷惑だったと思いますね。あの内容ですからね(苦笑)。

Re: タイトルなし

 シャオティエン様

 コメントありがとうございます。

 80年代頃のホラービデオ全盛時代、「ビヨンド」「墓地裏の家」「マンハッタンベイビー」(この順番でだんだん劣化していくらしいけど)が立て続けに発売されてましたね。グロい場面以外記憶にないのも、ごもっともです。だって、それだけが取り柄なんですから。

 それと、「サンゲリア」についての雑談を私も一つ。作家の菊池秀行さん(SF・怪奇映画のコレクターとしても有名)がホテルで執筆中、掃除に入ってきたおばさんが、ふとテレビの画面を見て、いきなりその場で金縛りみたいに硬直してしまったそうです。

 何かな?と思って、菊池さんが画面を見てみたら、例のミミズゾンビが生き返ってきた場面だったという―。さもありなん、ですよね~i-229
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